in-facto

体の藤本、再び

でかい川

ykpythemind 今回も撮影お疲れ様でした。

藤本薪 お疲れ様でした。

ykpythemind 今回はね、ツジくんがいません。

osd そうですね。

ykpythemind 初めてだよね。皆勤賞ならず。

osd そして…。

藤本薪 ゲスト。

ykpythemind ゲストじゃないよ(笑)。いつメンじゃん(笑)

藤本薪 藤本です。

osd シーズン2に初めて参加しましたかね。

藤本薪 そうだね。壺のやつ以降やってないかな。

藤本薪 シーズン2はこの作品で終わり?じゃあちょっとだけ食い込んだってことになるのかな。ありがとう、入れてくれて。

ykpythemind 本当にね、いろんな仲間が離れたり、また戻ったり、そしてまた離れたり……。人生だよね。

藤本薪 川ですから、人生は。一度分かれてもね、 雨となってね、また合流したりというのが人生。

ykpythemind さすがに俺ら、もう年齢的にはさ、結構でかい川になってきてるからさ、そんな、頻繁に分かれたりしないと思う(笑)

藤本薪 こっから別の川が入ってきたりしないしね(笑)

ykpythemind 分かれてしまったらもう海に流れ着くまでさようならみたいな。

藤本薪 そうね、うん、そういう年になってきました。

osd でも、一緒にできてよかったですね。

藤本薪 今回は、人生回だね。

ykpythemind あのね、別に除籍されたとかじゃないからね(笑)

心技体、再び

藤本薪 しばらく離れてて戻ってきた感想としては、前だったら不安に思ってたこととかが、これならいける、みたいな感じで進められてて、経験値が溜まってんだなって思った。

osd 確かに。コレクターは準備期間も結構短かったっすからね。

ykpythemind 映像撮るうえで不確実性をなくすのは大事なんだが、それやりすぎると、疲れるところもあるからねえ。

藤本薪 ナーバスさが少なくてよかった。過剰な不安みたいなのがあったと思うから。

ykpythemind 最後、フラッシュを焚かれるところが全然見えない、とかで揉めたくらい(笑) osdくん的にはどうだった?

osd 自分的には、セラピーVの時もそうでしたけど、 やっぱ藤本さんが考えた作品って、僕とユキト(ykpythemind)さんとツジさんにはない要素とか、明らかに動画としての性質が違うものが多いような気がしてて。

藤本薪 3人と僕の違うところは、ものを作るときに今これを世に出す意味みたいなのを考える節があって。自分自身の作品を自分で評論する中で、どういう立ち位置の作品で、どういうメッセージがあって、どういう構成になってるかなってことを考えてるんだけど。ツジくんはもっと根っこのところで話してて、ユキトとかosdくんは技術よりというか。葉っぱの方のとこで話してて。

ykpythemind あー、心技体の話ね。※1

※1 過去にin-factoチームでそれぞれの役割を心・技・体に分けて話していたことがある

藤本薪 うんうん、気になるんだよね。僕は「体」でツジくんは「心」、ユキトが「技」。僕がいなかったらosdくんが「体」を兼ねてたみたいなところあるかも。

ykpythemind 今回の話を言うと、コレクターっていう作品で、心霊写真マニアが写真を紹介してくるその中に怪しい写真があって…みたいな話なんだけどね。その写真の根底に流れてる意味とかが、脚本読んでも俺はあんま理解できてなかったところはある。なんでここでこういうセリフが入ってるんだろう?とかあったんだけど、撮ってみたら根底で繋がっててすごく重要なショットだなと感じたりしたかも。初めての経験。

藤本薪 今回はメッセージがあって、しっかり話しておきたいんですけど(笑)。今回の最近のホラーって、ジャンプスケアがなかったり、なんか不思議だなって感じる映像とか、そういう「事象に対しての深掘り」みたいな構成が多いじゃないですか。

osd はいはい。

藤本薪 そこに対して、その深淵を覗くものは深淵に覗かれているみたいな感じで、邪悪な魔のものにとっては、興味本位で見に来る人っていうのは恰好の餌だと思うんですよ。何かあるんじゃないかって見に行くこと自体に警鐘を鳴らしたいというか。

ykpythemind 深すぎるだろ。テーマが。

藤本薪 メタなんだよ。何かがないのに何かがあると思って見に行って、もしそこに何かがあった時に、本当に全部怖くなっちゃいますよっていう、メッセージを含んでいます。

ykpythemind 藤本くんっぽいな〜。基本的に全部批判的な要素を含んでるから(笑)フェイクドキュメンタリーQのマザーっていうやつ、そんな感じだったよね。

osd たしかに。親が失踪して、依頼者の息子が「物が届くんです」って言って送られてくるものに意味を見出し続けるみたいな。

ykpythemind 「この町で石炭取れるから、絶対この石炭が関係してると思うんすよ」みたいな(笑) しっかり見ると馬鹿みたいな話だけど、そういう批判性ってことっすか。

藤本薪 そうですね。これってやっぱボディーなんだよねっていう。今回の話でいくと、スタート地点からちょっと変えて考えようみたいな話で。いつもだったら怖いところをベースに組み立てようってしてるのを変えたね。

ykpythemind 何かの振り返りしてるときに俺が主張したんだよね。自分らの怖いことベースで話を作るのってむずかしくない?って。それってシンガーソングライター的な発想で、俺らの中にシンガーソングライターにできるやつ誰もいねえから、みたいな。

osd うんうん。

ykpythemind シンガーソングライターは自分の中の世界を膨らませていって、自分で物語を作れる人だけど、俺たちはそうじゃないから。違うアプローチで取っかかりを作った方がよかろうという話はしてた。

osd 今回も、どういう流れでこの話になったか覚えてないですけど、二転三転してますよね。

藤本薪 ドキュメンタリーだけは変わってない。

ykpythemind 最終的にはosdくんが全部の前提をひっくり返して、それでしっくり来たね。「一般の人には見えない心霊写真」を作るっていう。

osd 怖いものの見せ方みたいな方法論は、最終的にはロジカルに組み立てられていってますよね。今回も、今までも。

藤本薪 うん。

いつもの構成決めの一部を抜粋。ロジカルというより総当たり方式である。
いつもの構成決めの一部を抜粋。ロジカルというより総当たり方式である。

ykpythemind なんかね、投げやりになって、怖いものバーンってやって、そのままバーンって終わるのは、やっぱり投げやりに見えるからやりたくないもんね。

藤本薪 ジャンプスケア嫌いみたいな話でいくと、今回の怖さの鍵って、ユキトの好きな縦長の画像。あれが今回使われてるね(笑)

ykpythemind 縦長の画像ね。そのスレを ここに貼っておくんで(笑)

osd はい。

ykpythemind 自分が高校3年の夏期講習の時に、スマホを手に入れて。怖いサイトまとめみたいなのを見まくってたんだけど。そんなもの手に入れたらダメですよ受験生は……。

osd うんうん。

ykpythemind スワイプしまくってたらスレの仕掛けで教室でマジでかい声出しそうになって。その話がこれにどう繋がってるのか全くわかんないけど(笑)

藤本薪 いや、僕、最後のメールはそういうロジックだと思ってる。

ykpythemind もっとメール本文長くすればよかったやん(笑)

osd ジャンプスケア、僕個人的にはそんなに別に好きではないんですけど、なんでかっていうと、もったいない気がしちゃうんですよね。映像見てエキサイトするのって、怖い瞬間とかじゃなくて、来るまでの間だと思ってます。だから、ジャンプスケアが来そうで来なくても、嫌な感じが後に残るのが良いじゃないですか。

ykpythemind 刀を抜かずとも勝負する的な、達人的な思考だ。

藤本薪 でもあれって、抜いてる人がいるから成り立つ構図ってところが面白いなと思う。 一般的には刀は抜いて切られるものだからこそ、刀を持ってるだけで緊張感がある。

シーズン3は…

藤本薪 シーズン3は、一緒に仕事したいチームとか、声かけてもいいんじゃない。

ykpythemind あー、なるほどね。コラボ。

藤本薪 本物の怪談師の人とか呼んでもいいじゃん。

osd コミュニケーション大変すぎて死ぬかもしれない。

ykpythemind ミッシング・チャイルド・ビデオテープの監督の近藤亮太さん 。最近の「TXQ FICTION 飯沼一家に謝罪します」でも、ビデオの部分は近藤さんが作ってそうだなあって。ああいうビデオだけ本当に依頼したい(笑)

osd 予算はどこにあるんですか。(笑)

ykpythemind 業界盛り上げていきましょうや感を出せるぐらい行けたらねえ…。

藤本薪 インディーズホラーシーンの中心にいる僕たちを想像しましょう。

ykpythemind まだ自分たちの売りがどこにあるのか分かってないけど(笑)

藤本薪 こう、今言っててわかんねえなって思った。

osd はい。

ykpythemind 丁寧な作りであることは間違いないと思うけど…。

藤本薪 in-factoらしさ、なんだろうね。僕は黙って見てたけど、なんかカットの間に黒一瞬入れるのとかってあんまベタじゃないよねって。

osd はいはいはい。

藤本薪 そのへんとかはin-factoらしさなのかと思って。僕は丁寧にやらない人だから。

ykpythemind 確かに暗転入れる長さとかでツジにめっちゃ突っ込まれてる気がするわ。暗転ごとに長さ変えてるもんなあ。

藤本薪 そう。僕ね。それに関しては、ユキトは映画とか見るけどやっぱテレビ見ない人だなってのは思う。

ykpythemind そうなんだよね。テレビ仕草がよくわからないから、指摘されてなるほどとなるっていう。

藤本薪 コミュニティを作っていく、か。

ykpythemind ファンをもっと増やしたい。俺たちは作る側に寄ってる人の方が多いから、それが顕著に出てる感じあるよね(笑)ファンサとかないから…。

osd 確かに。

ykpythemind ここまで来たら、ちゃんと作る側に倒すとかしないといけないかも。なんか「俺たち映像は素人なんで〜」みたいに斜に構えて言い訳とかできなくなってきた。

藤本薪 最初だったら初期衝動で良かったけどね。

ykpythemind とか言いながらも、初期衝動でもっと撮れるやつあるとおもうから、それも撮りたい(笑)。俺は「いんのこ」が未だに一番好きなんですよ。

osd そんなことある?

藤本薪 初期衝動で作られた曲みたいな感じあるもんね。

ykpythemind アジアンカンフージェネレーションのフラッシュバックみたいな(笑)。

ykpythemind いんのこ2をやっぱ作る必要がある。

藤本薪 いいね。

ykpythemind 初めの藤本くんが挨拶するシーンが明らかにISO感度の設定おかしくて、外が暗いのか、明るいのかどっち???みたいな感じになってるのがいいんすよ(笑)

藤本薪 意識してなかった。うん、いいじゃん。いんのこについて掘り下げていく別のYouTuberがいるみたいな。

ykpythemind 横とか縦の繋がりっていうのが表現できるぐらいになってきたから楽しそう。

藤本薪 インファクトバース。

ykpythemind ということで、シーズン2も楽しんでいただけましたでしょうか。

藤本薪 シーズン3からはプレッシャーがね、どんどんかかってきて、 おかしくなっていく人が出てくるかもしれません。

osd こわ(笑)またお会いしましょう。

2024/12/27 収録

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